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ああ、すっきりした - ブログ

久しぶりに来られた患者さん。
「いろんなことがあってなかなか来られなかったんです。実は脳梗塞で入院していて・・・」
「麻痺は残らなかったんですね」
「それがねえ・・・・」
と話し始めた内容は以下のような内容でした。

日曜日に東京に行く予定があったのですが、右手と顎あたりに少しのしびれを感じて「念のため」その日やっている病院受診。MRI撮って診察受けると
「脳梗塞ですからすぐ入院してください」

寝耳に水。こんなわずかな症状で入院??東京の用事キャンセルしなきゃいけないの?

いろんなこと頭をめぐりましたが、その病院の外来には院長が様々な専門医の資格を持っている看板があり、また卒業した大学も自分の親戚筋にあたる医師と同じということもあり、自分を納得させて入院することにしました。

2週間の入院中最初の1週間は絶食点滴。いったん退院して再受診した所、脳梗塞巣が広がっているので再入院といわれました。入院中、看護師から「ここは脳神経の専門じゃないから、一度他で相談したほうがいいですよ」といわれました。

退院後以前から信頼していた脳外科に行き相談した所「これは陳旧性の脳梗塞で治療の必要性はないですよ。それに脳梗塞巣が広がるってことはありませんから。まあ、うちのMRIのほうがあっちより精度の高い物だから間違いなし。あそこはちょっとね、そういうことがあるんですよ」と少し奥歯にものが詰まった言い方。

「ちなみにその病院はどこですか?」
私のその質問に、一瞬の間がありましたが
「○○○○○○○○○○」
「ははあ、なるほど。わかります。」

私もいろんなところからうわさを聞いていますので、納得がいきました。その方は多くの専門医を持っていることなどでその医者を信用して入院したことと、その後それが必要のない入院だったことから、自分の判断を恥ずかしいと思ったのでしょうか?夫以外に相談する人もなく、もやもやしたものを心に閉じ込めていたのでしょう。私と話した後で
「ああ、これですっきりした」とおっしゃっていました。
同じ医者として、このような医療被害にあわれた方に申し訳ないと思います。どうか今後このようなアコギな医者の餌食にならないように注意されることを願っています。

この例に限らず疑問に思う医療行為は少なくありません。特にCT,MRIについては撮り過ぎじゃないかと思うこと多々あります。この方の場合、4回MRI撮られたとのことです。国がいくら医療費を削減しようとしても、このような営利目的の医者がいたら医療費は高騰する一方です。

一方患者サイドにも問題があり、抗生剤に対するものと共通する日本人の過剰な期待があります。ヴィネが病院勤務の時、頭すこしぶつけただけで「CT撮ってください」と言われたことが何度もありました。医者の方にも「とりあえず検査しておいて逃げ道を確保しておこう」という気持ちが芽生えるのかもしれません。検査しておいてろくに読影しないで見逃すというのは、大学病院レベルでも問題になりました。

「持って他山の石とせよ」を常に心に刻むヴィネでした。

さあ、問題になるかなあ、このブログ!

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