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洗うと荒れる - 医療

手荒れの人をしばしば診療します。ほとんどが女性です。中には化学薬品の取り扱いする人もいますが、作業中は手袋をしているという。理容業の人もいらっしゃいます。

手荒れの人に手洗いの回数を質問すると、かなり多い傾向にあります。トイレ(多分小も大も)のあとの手洗い。食事の前の手洗い。外から帰った後の手洗い。回数を聞いていないけど、おそらく一日10回以上の石鹸を付けた手洗いをしっかりしているようです。さらには例えば外食の時にテーブルをウェットティッシュで拭いてその後手洗いするという人もいました。

「洗いすぎですよ」というと必ず驚かれます。その後洗いすぎるとなぜいけないのかを説明します。殺菌しているつもりが殺菌などろくにできていなくて、むしろ保湿成分を取り除いたり、皮膚の天然バリアーを損傷していることを説明すると、しばし言葉を失います。
ヴィネはほとんど石鹸を使いません。使っても石鹸の表面をすっとひとなでする程度です。本格的に手を洗うのは風呂に入って頭洗う時についでに手も洗われちゃうときだけです。患者さんの赤くただれた手とヴィネの手を見比べて、一生懸命殺菌をして清潔を心がけている人の手よりヴィネの手のほうが清潔であることを説明します。このあたりになると患者さんは自分のやっていることへの疑問を感じるはずです。

日頃から石鹸シャンプー、デオドラント、除菌などの商品のコマーシャルを耳にすると、そういうものを使わないと清潔な暮らしができないものだと錯覚してしまいます。

トイレのいや~なにおい、除菌スプレーでシュー!!

その後緑のさわやかな空気をイメージする映像が流れ、その場で両手をあげて笑顔で踊る、場末の下手な演劇を恥じらいもなく映像として流すメーカーの程度の低さの裏に隠れた儲け主義に気づかないのでしょうか?

散々手洗いについてヴィネの説明を受けた後、患者さんは照れ笑いとともに
「先生見捨てないで下さいね」といって診察室を出ていかれました。
見捨てるわけないじゃないですか、あなたを治せる医者はこの辺では私しかいないんだから。

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