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「年なんだから」というその心理は・・ - ブログ

ヴィネが転倒して鎖骨骨折した時に、「もう年なんだから、あんまり無理するなよ」と何人かに言われました。また、外来で患者さんが自分のことを「もう年だからなあ」というのを聞くことも多いです。

先日スイミングに情熱ををそぐ70歳近い女性と診察の時に話をしました。この方とは外来でトレーニングの話とか、食事の話とか雑談をよくします。その時に、この「年なんだから」について「こういう人の心理ってどうなんでしょうかねえ」と疑問を投げかけました。

「それはいいわけでしょう」とその方は即答。ヴィネも納得。
「じゃあ自分にじゃなく他人にそういうときの心理って何でしょうか?」立て続けに質問してみました。

その方もヴィネも自信をもって答えられませんでした。

ケガをしたり、どこか整形外科的な痛みを訴えて病院を受診すると、ほぼ確実に医者は単に休養だけを命じます。でももしそれがトップ選手だったり、プロだったりすると単に休養だけを命じたりすることはマズいと思うでしょう。もっともそういうアスリートは専門医に行くでしょうけどね。けがをした原因が何なのか、そしてそれを再び起こさないようにするにはどうしたらいいのか、ということまで対策を講じるはずです。
中高生がけがをしたときはそんな専門医を受診することができないから、近くの整形外科に行くでしょう。そして休養を命じられるはずです。ということは普通の医者は我々一般人のケガにはそんな関心はなく、『やすんでりゃそのうち治るよ』という心なんではないでしょうか。

そんなことから演繹して考えると「年なんだから」とケガした人に言うその心理は、けがをした人へのとりあえずのあいさつみたいなもので、「私はあなたのケガに対して配慮しているよ」的な社交辞令ではないでしょうか?これは目の前でつまずいたりした人に「大丈夫?」と声かけるだけで、手を差し伸べたりはしない人と同じなのかもしれません。

かといって「年なんだから」という人を非難しているわけではありません。整形外科医が「休みなさい」というだけなのをも非難したりしません。整形外科医はすべての関節や骨の専門家ではないからです。もちろん膝の専門医がスポーツで膝のケガをした人に休養だけを命じるのは手抜きだと思います。一般の医師は中年以降のスポーツでケガした人へのアドバイスを持っていないから仕方ないのです。

ちなみにヴィネは決して自分にも他人にも「年なんだから」とはいいません。
「年なんだから」と自分に対して言うことはいいわけであり、努力をしない楽なお花畑に寝転がることへいざなってしまうからです。もちろん若い時よりパフォーマンスは落としますが、それでも工夫をしながら努力を続けることは必ず将来にメリットをもたらしてくれるはずです。
また他人に「年なんだから」ということは、その人がその言葉を素直に受け入れる人ならいいですが、そうでなかったら失礼に当たります。またそれを言うということはヴィネがそのケガを回避するための手法を知らない無知な医者ということになるからです。

ヴィネならけがをした原因は何だったのか、また今後同じことをしないためにはどうしたらいいのかということを話すでしょう。ただし、そんなことを聞きたくない人もいるでしょうから、そういう人には「それは大変でいたねえ」的なことを言うだけにします。

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